近年、自然災害の増加や電力供給の不安定化により企業を取り巻く停電リスクは高まる一方です。
「BCP(事業継続計画)対策」の重要性は理解していても、
「蓄電池などの高額な初期コストをかけられない」と頭を悩ませている企業の方もいるのではないでしょうか。
多くの企業が抱えるこの不安に対し、国や自治体が近年特に強調している対策が
“蓄電池を活用したBCP(事業継続計画)対策” です。
蓄電池は、単なる「非常用電源」ではありません。
停電直後の瞬断を防ぎ、発電機の弱点を補い、さらには平常時の電気代削減にも貢献する有効な設備です。
BCP対策において蓄電池が必要な理由を詳しく解説していきます。
なぜ今「蓄電池 × BCP対策」が重要視されているのか

近年、日本企業において「電源確保=事業継続の生命線」と言われるほど、蓄電池を活用したBCP(事業継続計画)対策が注目を集めています。
背景には、自然災害の頻発や老朽化した設備による大規模停電のリスク上昇など、「いつ停電が起きても不思議ではない社会」が現実化していることが挙げられます。
従来は非常用発電機やUPS(無停電電源装置)に頼ることが一般的でしたが、これだけでは十分に対応できない場面が増えています。
そこで活躍するのが、“すぐに電力を供給できる蓄電池” です。
その重要性を解説していきます。
停電したら会社はどうなる?
停電が起こることで、業務・安全・売上・信用、すべてに影響を及ぼします。
特に以下のような企業は規模に関わらず大きな影響を及ぼす業種ともいえるでしょう。
【業種別】想定される停電リスク
停電のリスクは業種によって大きく異なります。
実際に自然災害などで停電が起こってしまった場合、業種別に想定される停電リスクをまとめて解説していきます。
【工場・製造業】
- ・生産ライン停止による損失の可能性がある
- ・設備再起動に時間と人員がかかってしまう
- ・製品不良や廃棄が発生する
【医療・介護施設】
・人命に関わる医療機器が停止してしまう
・夜間に停電するとさらに危険性が高まる
・電子カルテのシステムダウンにより確認が不可能
【飲食店・食品関連業】
・冷凍や冷蔵設備が止まり 温度上昇 → 食材廃棄
・衛生面・信頼面でも大きな損害が出る
・POSが止まり営業できない
【オフィス・IT企業】
・サーバ停止によるデータ消失・商談中断
・顧客対応が滞り信用低下につながる
・テレワーク環境の途絶
【商業施設】
・全館が暗闇になり、避難誘導のリスク
・エレベーター停止で事故リスク増大
・レジ停止 → 店舗が営業不能
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【簡易チェックリスト】会社のBCP対策レベルを把握しておこう
■ BCP対策診断
| チェック | YES |
NO |
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| 1 | 停電時、最低限稼働させるべき「重要業務」を定めている。 | ||
| 2 | 防災マニュアルが作成されている | ||
| 3 | その設備の消費電力(W)を把握している。 | ||
| 4 | 停電時の社内連絡体制が決まっている | ||
| 5 | 重要業務の優先順位が明確になっている | ||
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6 |
24時間以上の停電を想定したことがある |
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7 |
災害で社内の電力が完全に途絶した場合24時間、事業を継続できる電源を確保している。 |
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8 |
産業用蓄電池システムを導入している |
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9 |
平常時の電力コスト削減にも貢献している電源対策を導入している。 |
■ 結果の目安
「YES」が7個以上当てはまっている方はBCP対策が進んでいるといえるでしょう。
しかしこれはあくまで目安のため、さらにBCPを強化していきたい方は専門の方に相談してみるのもひとつです。
またBCP策定を行っていきたいが、なかなか手がまわらないといった企業も少なくありません。
これは従業員や顧客・取引先からの信頼を得るためにも重要なポイントとなってきます。
ぜひ参考にしてこれから進めていきましょう。
BCP対策において「蓄電池」は義務化されている?
蓄電池とBCP対策は年々注目度が高まっていますが、実際には「蓄電池の導入」が義務化されているわけではありません。
法律上では「非常用電源設備」の設置が求められており、その選択肢の一つとして蓄電池があるという位置づけになっています。
自身の会社の業種は「圃場用電源設備の導入が義務化されているのか?それとも任意なのか?」これは企業を経営している方や担当者など多くの方が気になっているでしょう。
現在(2025年12月時点)では業種や施設の種類によって義務化の有無が異なります。
以下で解説していきます。
蓄電池を含む非常用電源設備が義務化されている業種
〈消防法によって導入が定められている業種〉
■ 特別養護老人ホーム・介護施設
医療機器を使用している入所者がいる施設やエレベーターが唯一の避難手段となる高層施設などでは法律で義務付けられています。
特に、夜間の職員数が限られる施設では、停電時の対応力を確保するために蓄電池システムが選ばれるケースが増えています。
■ 病院・診療所
手術室や集中治療室(ICU)を有する施設や新生児集中治療室(NICU)を備える病院、生命維持装置を使用する病棟では必須とされ、厳格な基準が適用されています。
生命維持に直結するため、停電から10秒以内に電源が復旧する自家発電設備または蓄電池システムの設置が求められています。
■大規模商業施設・ホテル
床面積1,000㎡以上の商業施設、地下街を含む複合商業施設も必須です。
上記は人命にかかわる施設のため「消防法施行令第17条」によって義務化対象となっています。
参考:消防用設備等の非常電源について| 公益社団法人 日本電気技術者協会
また建築基準法第34条第2項でも以下の施設が、避難の安全確保のために非常用照明装置の設置を義務付けられています。
〈建築法によって導入が定められている業種〉
■映画館、集会場
■百貨店、展示場
■旅館、ホテル
■学校、体育館
■地下街
■無窓居室(窓のない居室)を有する建物
これらの施設では、停電時でも避難経路を確保するために、最低30分間点灯できる非常用照明の設置が義務付けられています。
蓄電池式の非常用照明は、メンテナンスが容易で長寿命という利点から、広く採用されています。
〈電気法によって導入が定められている業種〉
電気事業法では、電力の安定供給を担う事業者に対して、厳格な基準を設けています。
■電力会社・発電事業者
■データセンター(一部)
推奨されている業種
法律上の義務ではなくても、国・自治体・業界ガイドラインが導入を推奨している業種の一部を紹介します。
■製造業
製造業では、生産ラインの停止が直接的な損失につながります。
特に以下のような製造工程を持つ企業には、蓄電池導入が強く推奨されています。
- ・24時間連続稼働が前提の工場(半導体、化学プラント、製鉄など)
- ・温度・湿度管理が重要な製造環境(精密機器、医薬品、食品など)
- ・製造途中での停止が製品の廃棄につながる工程(成形、塗装、熱処理など)
- ・クリーンルーム環境が必要な製造(電子部品、医療機器など)
■飲食・食品業界
飲食店や食品製造・保管施設では、冷蔵・冷凍設備の停止が致命的な損失につながります。
主な例は以下の通りです。
- ・スーパーマーケット、コンビニエンスストア
- ・食品製造工場
- ・冷凍・冷蔵倉庫
- ・レストラン、ホテルの厨房施設
- ・食品配送センター
特に夏場に停電が起きてしまうと短時間で食材が傷んでしまいます。
これは大量廃棄に直結し、営業再開ができないなどの多大な損失に繋がることが考えられるでしょう。
他にも金融機関や情報通信業、教育機関などでも推奨されており、今後義務化されていく業種は増えてくるかもしれません。
そのためにも今から蓄電池の導入することは長期的な視点でメリットとなる選択といえるでしょう。
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蓄電池を導入するメリットとは?
法律で定められている義務化対象の業種、国で推奨されている業種に当てはまっていなかったとしても、蓄電池導入は非常におすすめします。
蓄電池を導入することのメリットを4つ解説していきます。
メリットは以下の通りです。
・顧客や取引先からの信頼を得る ・企業の社会的責任(CSR)として不可欠 ・地域社会への貢献 ・経済的メリットが大きい
1.顧客や取引先からの信頼を得る
大手企業などでは取引先に対してBC‘P対策を重視することも少なくありません。
取引条件として「BCP計画の策定」や「非常用電源の確保」を求められるケースが急増しているのです。
BCP対策は「やっておいた方がいい」から「やらなければ取引できない」という段階に移行しつつあります。
2.企業の社会的責任(CSR)として不可欠
従業員の安全確保は、企業の最も基本的な責任です。
停電時でも以下のことを実現できる体制が求められています。
安全な避難経路の確保や従業員の安否確認、帰宅困難になった場合の職場に留めておくための電源供給なども欠かせません。
最低限の電力確保はしておきましょう。
3.地域社会への貢献
蓄電池があれば、地域住民へ支援できるかもしれません。
近隣住民へのスマートフォン充電サービスの提供、災害情報の掲示・提供、一時避難所として施設を開放するなどの取り組みは企業イメージの向上につながり、採用活動や地域との関係構築にもプラスの効果をもたらすでしょう。
4.経済的メリットが大きい
蓄電池は、BCP対策だけでなく、平常時の経済的メリットも期待できる投資といえるでしょう。
近年電気料金の高騰に悩まされている企業は電気料金が安い夜間に蓄電し、昼間のピーク時に使用することで、電気料金の削減が可能になります。
太陽光発電との組み合わせで自家消費率を高め、より電気料金を削減することができます。
そのため蓄電池は災害時だけでなく、電気コストの削減もできる有効な手段なのです。
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まとめ
蓄電池は、義務化されていない企業にとっても停電から事業を守るための実質必須の設備ともいえるでしょう。
また法律で導入必須ではなくても、都道府県、自治体で独自に推奨していることもあります。
蓄電池を導入するにあたり、初期コストに懸念を抱いている方は、一度相談し、補助金制度を活用することも選択肢のひとつです。
ぜひお気軽にお問合せください!
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