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IT-BCPとは?サイバー攻撃への対策に蓄電池が必要な理由

2025.12.15

DX化が進み、企業活動の多くがITシステムに依存するようになった今、サイバー攻撃によって「メールも受注もネットワークも止まる」事例が増えています。

 

そんな中で、「もしサイバー攻撃を受けたらどう対処したらいいのか」停電とサイバー攻撃が重なった時にどう対応すればいいのか」と不安を感じていませんか?

 

サーバー停止、ネットワーク遮断、ログ消失、取引先への影響……。

サイバー攻撃は、単なる自社のセキュリティの問題ではなく、 取引先を含む事業そのものを止めるリスクへと変化しています。

 

だからこそ、非常時でも仕事を継続するための仕組みであるIT-BCP(ITシステムの事業継続計画) が必要になります。

 

この記事では、 「サイバー攻撃で業務を止めないために、何を備えるべきか」をわかりやすく解説します。

読んでいただければ、「サイバー攻撃を受けても早急に復旧できる仕組み」を実現するためのヒントがきっと見つかるでしょう。

 

 

IT-BCP(ITシステムの事業継続計画)とは? 基本と今求められる役割

 

Businessman offer positive thing (such as profit, benefits, development, CSR) represented by plus sign

 

まず初めに、本項目ではBCP(事業継続計画)とは何か、IT-BCPとは何かについて

解説します。

 

BCP(事業継続計画)について

 

BCPとは「非常時や緊急時に、事業を継続・早期復旧するための計画です。

この計画では、自然災害、感染症の流行、サイバー攻撃など、事業の継続を脅かすあらゆるリスクを想定し、事業を継続させるための具体的な対策を定めます。

 

BCPが必要な理由は、仕事が「人・設備・電気・情報・取引先」など多くの要素で支えられているためです。どれか一つでも止まると、受注、生産、顧客対応などがすぐに中断します

近年は災害に加え、サイバー攻撃の増加もあり、企業が突然業務を続けられなくなるリスクが高まっています。

 

以下は、代表的なリスクと業務への影響をまとめたものです。

 

リスク

リスクの具体例 稼働の影響

自然災害

地震・台風・水害・火災など 建物・設備の損壊
・従業員の出勤不可
・生産停止
停電 停電・瞬断・電源障害など サーバーダウン
・IT機器・生産ライン停止
・受注・決済業務停止
ネットワーク・システムの停止 コンピューターウイルスの感染など

 ・システムの破損
顧客情報の漏洩

・データ消失

感染症の流行 コロナウイルスやインフルエンザの大流行

人員不足

・対面業務の縮小・停止

サプライチェーン  主要取引先の停止・物流のマヒ ・生産停止
納期遅延

 

このように、業務はさまざまなリスクで簡単に止まってしまいます。

だからこそ、非常時に何を優先し、どう復旧するかを決めるBCPが欠かせません。

このあと、BCPの中でも ネットワークやシステムが止まったときの仕組みを整える「IT-BCP」 について解説します。

 

IT-BCPはシステム障害やサイバー攻撃に対する事業継続計画

 

IT-BCPとは、システムやネットワークが止まっても、会社の仕事を続けるための準備をまとめた計画です。サイバー攻撃やシステム障害が増えている今、企業にとって非常に重要になっています。

 

近年の業務は、メール、受注処理、在庫確認、オンライン会議など、あらゆる場面でITに依存しています

ネットワークが使えなくなるとこれらの業務が止まり、出荷遅延やデータの確認ができないなど会社全体だけでなく、取引先にも影響が広がります

 

例えば、経済産業省が2025年に公表した調査では、 過去3年間にサイバー攻撃の被害に遭った中小企業のうち約7割が取引先にも被害が広がる「サイバードミノ」が発生していると報告されています。

 

ITが止まれば会社はほぼ動けません。だからこそ、非常時でも稼働を維持するIT-BCPの整備が欠かせなくなります。

 

参照:経済産業省『中小企業の実態判明 サイバー攻撃の7割は取引先へも影響 』

 

 

なぜIT-BCPの中でも「サイバー攻撃」の策定が必要なのか

 

 

ここまでで、IT-BCPは、システムやネットワークが止まっても、会社の仕事を続けるための準備をまとめた計画であると紹介しました。

 

その中でも近年は、「サイバー攻撃」に関するBCPの策定の必要性が高まっています。本項目では、「サイバー攻撃」のBCP策定が必要な理由を解説します。

 

サイバー攻撃で「仕事そのもの」が止まるケースが増えているから

 

いま、 多くの企業ではメール・勤怠・会計・受発注などをITに依存しています

そのため、サイバー攻撃によって「業務そのものが止まる」ケースが増えており、対策を見直す必要が高まっています。

 

実際に、2025年9月29日にはアサヒグループホールディングス(アサヒHD)がサイバー攻撃を受け、受注・出荷・コールセンター業務などが全面的に停止しました。ランサムウェアによる不正アクセスが原因で、サーバーが使用できなくなり、業務が動かなくなったと公式に発表しています。

 

この障害によって、 商品の受注・出荷作業が滞り、新商品の発売も延期しました。流通先や取引先にも影響が波及し、企業活動全体に大きな混乱が発生しています

 

このように、サイバー攻撃は企業の「仕事そのもの」を止めてしまう危険を持つことが明らかです。ITに依存しがちな現代で業務を継続するためには、サイバー攻撃に対するBCPの策定も必要となってきます。

 

参照:アサヒグループホールディングス『サイバー攻撃によるシステム障害発生について』

参照:アサヒグループホールディングス『サイバー攻撃によるシステム障害発生 について (第2報)』

参照:xTECH『アサヒグループHDのランサム被害、物流システム停止で出荷と決算に影響』

 

サイバー攻撃が自社だけでなく、取引先(サプライチェーン)にも影響するから

 

サイバー攻撃は、自社だけでなくサプライチェーン全体に影響が広がる可能性があり、双方向でのリスクを考える必要があります。

 

企業は受注・発注、物流、外部サービスなど多くの仕組みを取引先に依存しています

つまり、 自社がサイバー攻撃を受けてしまえば、取引先にも被害が拡大します。また、 取引先が攻撃された場合でも、自社の調達や出荷業務が止まる恐れがあります。

 

先ほど紹介したアサヒグループホールディングスの事例では、サイバー攻撃によってアサヒ製のビールやソーダの出荷が停止し、多くの小売店・飲食店で代替商品の検討や販売の見直しが必要になりました

また、2025年11月、国立国会図書館では再委託企業のシステムにサイバー攻撃を受けることで、開発中のシステムに不正アクセスが発生する事例もありました。

 

このように、サイバー攻撃は、 発生源が自社・取引先どちらでも、双方の事業を巻き込んで連鎖的に影響を生みます

そのため、サプライチェーン全体を想定したセキュリティ対策とBCPの整備が欠かせません。「自社だけ守ればよい」という考えでは、現代のリスクには対応できません。

 

参照:BBC NEWS JAPAN『【解説】 注文をファクスでやりとり……アサヒのサイバー被害、小売りやレストランへの影響は – BBCニュース』

参照:アサヒグループホールディングス『アサヒビール商品出荷状況について』

参照:IIJ『国立国会図書館様の発表について | ニュース・イベント | インターネットイニシアティブ』

 

サイバー攻撃への対応マニュアルが無ければ、初動対応が遅くなるから

 

サイバー攻撃に対するBCPを必要とする理由は、 サイバー攻撃への対応体制がなければ、初動対応ができず被害が広がる可能性があるためです

 

サイバー攻撃が起きた直後には、ログの確認や通信の遮断など、すぐに行うべき対応があります。

しかし、その際に停電などが発生すると、ネットワーク機器やサーバーが停止し、これらの作業ができなくなります。「電源を維持したままネットワークを動かす」というサイバー攻撃特有の要件は、別途考える必要があります。

 

サイバー攻撃と停電が重なった場合、機器が停止してログが残らず、侵入経路も被害範囲も把握できません。これでは 復旧が遅れ、事業の停止時間が長くなる恐れがあります

 

このため、サイバー攻撃のBCPは、電源確保と合わせてしっかり整備することが重要となります。

 

個人情報の漏洩が起こると信用が下がるから

 

サイバー攻撃によって個人情報が漏えいすると、企業や公共機関の信用は大きく低下します。情報管理への不信感が生まれ、利用者や取引先との関係にも深刻な影響が出ます

 

近年のサイバー攻撃の事例では、ECサイトの利用者の住所や氏名、電話番号、または閲覧履歴などの個人情報が流出した可能性を表明される例が多々あります。

 

こうした事例は、 個人情報が外部に流出すると、利用者への通知や調査対応だけでなく、利用者への不安を与える要因になりますさらに、 漏洩した情報が悪用されてしまった場合、行政対応や賠償請求に発展する可能性もあります

 

だからこそ、サイバー攻撃を受けた際に迅速に対応できるBCPを整えておくことが、信用を守るために欠かせません。

 

企業活動に支障が出るサイバー攻撃の代表例4つ

 

 

ここまで、BCPにおいてサイバー攻撃に関する策定が必要な理由を解説しました。

 

ITへ依存しがちな現代の企業活動は、サイバー攻撃を受けることによって、業務に大きく支障をきたします。

本項目では、企業活動に支障が出るサイバー攻撃の代表例を実際の事例を紹介しながら4つ解説します。

 

ランサムウェア:会社全体の業務が止まる代表例

 

サイバー攻撃の中でも、ランサムウェアは近年多発するサイバー攻撃であり、最も身近な業務停止リスクの一つです。

 

ランサムウェアとは、 感染した端末やサーバーのデータを暗号化し、復旧の代わりに身代金を要求する不正プログラムです。

ランサムウェアは、メールの添付ファイルや不正な Web サイト経由で侵入するケースが多く、通常のウイルス対策だけでは防ぎきれない場合があるのが特徴です。さらに、令和6年度の調査では 感染した約7割の企業がバックアップデータまで同時に破壊されており、復旧も困難であることが分かります。

 

先ほど紹介したアサヒグループホールディングスの他、宇都宮セントラルクリニックでは2025年2月にランサムウェアの感染により院内システムが使用できなくなり、診療・検診ができなくなる事案が発生しました。

また、2025年8月にも、オオサキメディカルでランサムウェアによる攻撃により、受注・出荷が停止する事案も発生しています。

 

このように、 ランサムウェアは近年でも多発しているうえ、通常のウイルス対策では防ぎにくくバックアップも破壊されやすいという特徴があります。

 

参照:宇都宮セントラルクリニック『不正アクセスに伴う情報漏えいの可能性および当面の業務制限について』

参照:オオサキメディカル株式会社『ランサムウェア感染に関するお詫びとご報告』

参照:アサヒグループホールディングス『サイバー攻撃によるシステム障害発生について(第2報)』

参照:サイバーセキュリティラボ『令和6年警察庁発表のランサムウェア被害件数から見る、今後のセキュリティ対策の方針 』

 

サプライチェーン攻撃:取引先から自社へ波及する攻撃

 

サプライチェーン攻撃は、「自社が攻撃されていないのに業務停止や顧客情報が流出する」非常に厄介な脅威です。

 

この攻撃は、 セキュリティが比較的弱い外部企業を踏み台にし、そこから本来の標的企業に侵入する手口です。企業間のシステム連携が増えるほど、攻撃者にとって狙いやすい環境が生まれます。

 

2025年11月に、無印良品が顧客情報流出の可能性を発表しましたが、その原因は、提携会社のASKULがランサムウェア被害を受けたことによるものでした。

実際に攻撃されていないにも関わらず、波及して攻撃を受けてしまったという典型的な事例です。

近年は通常のウイルス対策では防ぎにくいサイバー攻撃も発生しているため、どんなに対策している企業でもサイバー攻撃を受ける可能性があります。

サイバー攻撃の可能性は自社だけでなく、サプライチェーンを含んで想定しておく必要があります

 

参照:株式会社良品計画『アスクル社のランサムウェア感染による当社顧客情報流出の可能性について』

 

DDoS攻撃:ネットワークが止まり、顧客対応が不能に

 

DDoS攻撃は、 企業のネットワークに大量の通信を送り続けることで、サービスや顧客対応を強制的に停止させる攻撃です。データを盗むのではなく「止める」ことが目的のため、瞬時に業務へ影響が出ます。

 

この攻撃は、特に2024年12月末から2025年1月上旬にかけて、 日本国内の金融機関や航空会社などのインフラ事業者がDDoS攻撃を受け、インターネットバンキングや手荷物の自動チェックイン機能が使えないなどの被害が発生しました。

DDoS攻撃は、重要なシステムに攻撃が集中することから業務停止のリスクが特に高く、インフラ業者や病院などの「止められない機器」がある事業者には特にリスクとして念頭に置いておくとよいでしょう。

 

参照:警察庁サイバー警察局『令和7年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について

 

 

標的型攻撃(メール・脆弱性経由):社内ネットワーク乗っ取り→情報漏洩へ

 

標的型攻撃は、 機密情報の獲得を目的とし、メールの添付ファイルや脆弱性のあるソフトを悪用して社内ネットワークに密かに侵入する手口です。

 

この攻撃は、社内の関係者や顧客を装ってメールを送信し、担当が日常業務だと思って開いてしまうメールを悪用されるケースが多く、さらに近年はメールの文面も自然で気付きにくい点が特徴です。一度侵入されると機密情報を抜き取られ、取引先や顧客にも影響が及びます。

 

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表している「情報セキュリティ10大脅威 2024」では、 「標的型攻撃による機密情報の窃取」が9年連続で第4位ランクインするほどの脅威となっています。

このように、侵入や被害に「気づきにくい」サイバー攻撃が標的型攻撃です。

近年では地方公共団体や中小企業がターゲットになるケースも増えているため、標的型攻撃の被害を最小化する体制を整えることが求められています。

 

参照: IPA 独立行政法人 情報処理推進機構『情報セキュリティ10大脅威 2024 | 情報セキュリティ』

 

 

【チェックリスト】BCPに組み込むべき「サイバー攻撃」対策の項目(医療機関)

 

 

サイバー攻撃が発生した際に事業を止めないためには、平時から「何を確認し、どう動くか」を明確にしておくことが重要です。BCPの中にサイバー対策を組み込むことで、初動対応の遅れや被害拡大を防げます。

 

厚生労働省のガイドラインでは、サイバー攻撃を受けた際に、下記の事項を優先的に取り組むべきとしています。これは医療機関向けに作成されたものですが、すべての事業者に共通する基本項目となるためぜひご参考ください。

 


すべてのIT機器・およびその接続状況が把握できる

情報機器がいくつあるか把握している。
ネットワークの接続状況に関する図を整備。
・情報機器のセキュリティ対策に対応。
 など

サイバー攻撃が起きた時、「どこに連絡するか」がすぐに確認できる

緊急時の連絡体制を 全職員が把握している。
・発覚したサイバー攻撃の被害状況を速やかに対応者や意思決定者に伝えられる
 など

被害を最小限にする対応がすぐにできる

原因をすぐに調査できる体制がある。

専門業者に依頼できる体制がある。
経営層が情報システムの使用中止などの指示を判断できる。

 など

データのバックアップが取得できる体制がある

専門業者と協力し、データ復旧の確認と実施ができる。
再設定や再インストールなどのデータ復旧ができる体制がある。
 など

再発防止の実施と周知ができる

再発防止策を 実施する体制がある。
再発防止策を 社内に周知する体制がある。
 など

 

事業者ごとに必要とされるBCPは状況により異なります。そのうえで、上記の項目をBCPに組み込むことで、サイバー攻撃を受けても事業停止を最小限に抑えられる可能性が高くなります。あらかじめ準備しておくことで適切な対応を行うことが可能になります。

 

参照:厚生労働省『サイバー攻撃を想定した事業継続計画(BCP)策定の確認表』

 

 

なぜ業務用蓄電池がサイバー攻撃の対策に必要なのか

 

 

サイバー攻撃時には、被害拡大を防ぎ、復旧作業を滞りなく進めるために、安定した電源が不可欠です。

本項目では、サイバー攻撃の復旧になぜ業務用蓄電池が必要かを解説します。

 

停電・瞬断で「初動対応・復旧作業が止まる」ことを防ぐため

 

冒頭に話したように、 サイバー攻撃後の初動対応や復旧作業を確実に進めるには、電源が安定して供給され続けることが不可欠です。

 

例えば、サイバー攻撃を受けた際、サーバーやネットワーク機器、解析用PCなどの電源が落ちると、ログの消失やデータ破損、遮断・隔離・分析といった初動対応が不可能になります。また、 供給する電圧が不安定になってしまうと、それだけで精密機器の故障の可能性が高まります

 

業務用蓄電池は、停電、瞬断、電圧低下・変動が起きた際にも、電力変換装置(インバータ)の調整により、機器に安定した電力を供給し続ける装置です。

また、停電時に自動で電力を供給できる「UPSタイプ」であれば、停電が起きても、電力供給を途切れさせないことが可能です。

 

このため、業務用蓄電池は「途切れない電力供給」と「安定した電圧の供給」によって、精密機器の故障を防ぎながらも、緊急の初動対応や、復旧作業に大きく貢献できる要素が揃っています。

 

発電機では復旧作業に必要な安定した電力が供給できないため

 

サイバー攻撃からの復旧作業を確実に行うには、燃料が不要な業務用蓄電池の導入が、燃料が必要な発電機よりもおすすめです。

 

先ほども述べましたが、 サーバーやストレージ、ネットワーク機器などの精密機器では、不安定な電圧での電力供給が原因で誤作動や故障に繋がりやすいです。

 

発電機は燃料を元に電力を供給しているため、短時間で高出力の電力を供給できますが、電圧が不安定になりやすいというデメリットがあります。

一方、 蓄電池は電力変換装置(インバータ)を搭載している製品が多く、安定した電圧で継続的な電力供給が可能です。

 

そのため、復旧作業に必要なサーバーや解析用PCなどの 精密機器を安全に動かすには、発電機よりも蓄電池のほうが適していると言えます

だからこそ、サイバー攻撃の初動から復旧までを止めずに進めたい企業にとって、安定した電源を確保できる蓄電池は、BCP対策の中心となる重要な設備なのです。

 

サイバー攻撃の対策に向いている業務用蓄電池のポイント

 

 

サイバー攻撃は、ネットワークやシステムの防御強化だけでなく、もしものとき「電源を止めずに守る」体制の構築も重要になります。

特に、業務用蓄電池が持つ特性は、攻撃後の初動対応や復旧時に大きな強みとなります。

本項目では、サイバー攻撃に向いている業務用蓄電池のポイントを解説します。

 

停電しても自動で電力供給する「UPS(無停電電源装置)」が備わっている

 

蓄電池には、停電時に手動で切り替えるタイプと、 停電時に自動で電力を切り替えられる「UPSタイプ」の業務用蓄電池があります。

 

無停電電源装置(UPS)は、停電や瞬断が起こっても瞬時にバッテリー電源へ切り替わり、接続された機器に電力を供給し続けられるため、サイバー攻撃時の初動対応や復旧作業に非常に向いています。

 

例えば、停電や電源トラブルが起きると、サーバーやネットワーク機器は即座に落ちます。ログ取得、遮断、隔離、復旧サーバーの起動などの初期対応ができなければ、被害や影響が拡大しかねません

UPSがあれば、電源供給が途切れないため、即座に対応を開始できます。停電で対応の手が止まるリスクをゼロに近づけられます。

 

UPS機能が備わっている蓄電池は、単なる予備電源ではなく、サイバー攻撃のような緊急事態で「即応」「継続」「復旧」を支える重要な要素です。

 

大容量で長時間安定した電圧供給ができる

 

サイバー攻撃後の復旧作業を確実に進めるには、大容量(kWh)で、長時間にわたり安定した電圧を供給できる蓄電池が求められます。

 

サーバー、ファイアウォール、ネットワーク機器、解析用PCなどの復旧に必要なIT機器は、復旧の内容によっては数時間以上稼働させる必要があります

その際、容量が不足する電源だと途中で機器の電源が落ち、復旧作業がやり直しとなる可能性があります。大容量の蓄電池であれば、復旧完了まで安定した作業環境を維持できます。

 

そのため、サイバー攻撃の復旧を中断させないためには、「長時間 × 安定」両方を満たす業務用蓄電池が不可欠です。 稼働したい機器に必要な電力量と稼働時間を想定し、目的に合った業務用蓄電池を選びましょう

 

 

サイバー攻撃の対策におすすめの業務用蓄電池

 

ここまで、サイバー攻撃の対策の一つとして、業務用蓄電池が役立つことを解説しました。

本項目では、実際の商品を元にサイバー攻撃の対策におすすめの業務用蓄電池を紹介します。容量・UPS機能の有無についても記載しますので、ぜひご参考ください。

 

PGJ7000PRO|持ち運びやすく視認性に優れた筐体

 

 

 

型番 PGJ7000PRO
重量 45kg
容量 6961Wh
最大出力 6000W(60A突入電流対応:5秒間)
UPS機能
メーカー保証  2年間(毎年メンテナンス対応)
運用例 冷蔵庫(300W/時):23時間
スマートフォン(10W/時):630台
ヒーター(250W/時):26時間

 

 

PGJ7000PROは、6,961Whの大容量・最大6,000Wの高出力・UPS機能・約5.5時間の高速充電(1,200W)を備えたキャリー型ポータブル蓄電池です。

 

PGJ7000PROには大きく見やすいモニターがあり、「電池残量」「入力電力」「出力電力」をその場で確認できます。

 

また、 自動消火装置が付いているため、過充電や漏電などのトラブルを早い段階で防ぐことができます

 

さらにキャリー式で移動しやすく、医療・介護施設の中でも必要な場所へすぐ運べるため、高負荷な機器のバックアップ電源として使いやすい点が大きな魅力です。

 

PGJ2600PROMAX|幅広い用途にジャストサイズ

 

 

型番 PGJ26000PROMAX
重量 34kg
容量 2560Wh
瞬間最大出力 5000W
UPS機能
メーカー保証 3年間

 

PGJ2600PROMAXは、2,560Whの容量・最大5,000W出力・UPS機能を備えた、キャリー型ポータブル蓄電池です。最大6台まで拡張バッテリーを接続できるため、 施設規模や用途に応じて柔軟に容量を増やすことができます

 

また、移動時はキャリータイプで運びやすく、専用アプリで電池残量や出力状況を遠隔で把握できる点も大きな特徴です。加えて内部には 温度や電圧、過充電などを自動で監視・管理するBMS(バッテリー管理システム)を搭載しています。

 

これらの特徴により、日常的な予備電源として使いやすく、停電時も電力が必要な場所に素早く持ち運んで必要な機器をその場で稼働させることも可能です。

 

 

よくある質問(Q&A)

 

IT関係ではないけど、IT-BCPの策定は必要?

 

 
 

A. 必要です。 どの業種でもメール・勤怠・会計・受発注などの多くがITに依存しており、システムが止まると事業の継続が難しくなるためです。

 

サイバー攻撃によって、ネットワークや精密機器が使えなくなるとこれらの業務が止まり、出荷遅延やデータの確認ができないなど 会社全体だけでなく、取引先にも影響が広がります

 

経済産業省が2025年に公表した調査では、過去3年間にサイバー攻撃の被害に遭った中小企業のうち約7割が取引先にも被害が広がる「サイバードミノ」が発生していると報告されています。だからこそ、非常時でも稼働を維持するIT-BCPの整備が欠かせなくなります。

 

参照:経済産業省『中小企業の実態判明 サイバー攻撃の7割は取引先へも影響 』

 

サイバー攻撃にはどんな方法がある?

 

 
 

A. 大きく分けて「侵入」「停止」「情報盗難」を目的とした攻撃があります。代表的な例で、 「ランサムウェア」・「サプライチェーン攻撃」・「DDoS攻撃」・「標的型攻撃」があります。

それぞれ下記のとおりです。

 

ランサムウェア

感染した端末やサーバーのデータを暗号化し、復旧の代わりに身代金を要求する攻撃
サプライチェーン攻撃

セキュリティが比較的弱い外部企業を踏み台にし、そこから本来の標的企業に侵入する手口

DDoS攻撃 企業のネットワークに大量の通信を送り続けることで、サービスや顧客対応を強制的に停止させる攻撃
標的型攻撃(メール・脆弱性経由)

メールの添付ファイルや脆弱性のあるソフトを悪用し、社内ネットワークに侵入する手口です。発見が遅れやすく、情報漏洩や内部乗っ取りにつながる危険性あり。

 

 

サイバー攻撃と停電はどんな関係がある?

 
 

A. 停電や瞬断が起こると、 サイバー攻撃の初動対応や復旧作業そのものができなくなります。

例えば、サイバー攻撃を受けた際、サーバーやネットワーク機器などの 精密機器の電源が落ちると遮断・隔離・分析といった初動対応が不可能になります。

 

このため、「途切れない電力供給」と「安定した電圧の供給」と精密機器の故障を防ぎながらも、緊急の初動対応や、復旧作業ができる環境を整えることが大切です。

業務用蓄電池は、電圧の調整と電力供給の自動切り替えができるため、サイバー攻撃からの初動対応・復旧作業に大きく貢献できます。

 

 

まとめ|BCP × サイバー攻撃 × 蓄電池で“止まらない企業”へ

 

サイバー攻撃は、自社だけでなく、取引先の業務も止めてしまうリスクがあります。

近年はランサムウェアやサプライチェーン攻撃の増加により、サーバーダウンによる業務停止や、情報漏洩が急増しています。そのため、IT-BCPの中でも「サイバー攻撃」に関する策定が注目されています。

 

特に初動対応では、ログ確認・遮断・復旧作業を行うための「途切れない電源」が不可欠です。

業務用蓄電池は、停電や瞬断時でも安定した電圧を供給でき、大容量の機器であれば、サーバーやネットワーク機器を長時間稼働させられます。

 

ITに依存する現代の企業にとって、電源対策とIT‐BCPの策定は重要となります。その中でも、蓄電池の導入は「サイバー攻撃を受けても復旧が早い企業」を実現する一つの手段となり得るでしょう。

 

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